乳房再建

BREAST RECONSTRUCTION

​人工物による乳房再建

人工物を用いる再建手術はティッシュエキスパンダーを挿入し充分に皮膚を伸ばした後、シリコンインプラントに入れ替えるという2つのステップに分かれる治療になります。

現在使用認可されている人工物は、以下の3種類になります。

ティッシュエキスパンダー

(アラガン社)

表面がスムーズで乳房型

シリコンインプラント

(アラガン社)

表面がスムーズでラウンド型

シリコンインプラント

(シェントラ社)

表面がわずかにザラザラで乳房型

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人工物乳房再建術

人工物乳房再建術の流れ

他の部位に新たな傷を増やすことなく再建が可能で、手術時間も1時間程度であり、入院する場合もドレーン抜去までなので、4〜5 日間程度です。

人工物再建の適応・長所

人工物再建は、若年の方や仕事・育児など多忙で時間が取れない方、出来るだけ低侵襲な治療で再建を希望されている方などに向いています。

人工物再建の短所

どのような人工物も時間の経過とともに劣化する可能性があり、その品質は恒久的なものではありませんので、入れ替えは必要になると考えてください。周囲の被膜は経時変化により拘縮する可能性(被膜拘縮といいます)があります。これにより、変形、被膜が硬くなる、シワが見えるなどの外観上の変化を呈する場合があります。

合併症
感染症

合併症として最も注意すべきなのは感染症です。術後ドレーン量が減らなかったり、ドレ ーン廃液の色が濃い赤色である場合などは要注意で、そのような場合に創部を開けて洗浄などの処置を行わずに放置すると後で感染に移行する場合があります。ある程度時間が経った後でも、再建乳房に熱感がでたり赤みが出た場合は放置せずにすぐ外来を受診することが重要です。

 

ブレストインプラント関連未分化大細胞リンパ腫(BIA-ALCL)

人工物の表面のザラザラした構造をテクスチャードタイプといいますが、アラガン社の製品を中心として、テクスチャードタイプシリコンに BIA-ALCL 発症の報告(世界中で約750名前後)がありました。このうちアジア圏では現在のところ4名です。早期発見によ り予後は比較的良好と言われていますが、テクスチャードタイプシリコンを使用している 場合は経過観察を定期的に行うことが大切です。詳細は日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会のホームページをご覧下さい。

 

対策

自家組織による乳房再建

自家組織による再建は広背筋皮弁と腹部皮弁の2通りに分けられますが、それぞれの皮弁の特徴や適応は全く異なりますので、要点をしっかり把握した上で治療に臨むことが望ましいでしょう。