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Breast

乳房再建

乳房再建

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乳房再建には大きく分けて2つの方法があります。

人工物(インプラント)による再建

シリコン製のインプラント(人工乳房)を挿入することで乳房のふくらみを再現します。基本的には、最初に「ティッシュエキスパンダー(皮膚拡張器)」を挿入して、形をある程度つくってから、約半年後にインプラントに入れ替えるのが基本です。人工物による再建には、以下のような特徴があります。

  • 手術時間や体への負担が比較的少ない

  • 傷跡が小さく済む(体の他の部位に傷がつかない)

  • 手術後の回復が早い

  • 将来的な入れ替えが必要な場合もある

自家組織による再建

患者さまご自身の組織(腹部や背中など)を用いて乳房を再建する方法です。以下のような特徴があります。

  • より自然な柔らかさと形に仕上がる

  • 加齢とともにバストが自然に変化する

  • インプラントのような入れ替えが不要

  • 別部位に傷ができるため、術後の回復にやや時間がかかる
     

当院では腹部の皮膚と脂肪を用いた「穿通枝皮弁法(DIEP flap)」を主に用いて、最新の技術を駆使し、極めて整容性の高い結果を出しています。

乳房再建の流れ

1.診察・カウンセリング

患者さまの病歴、現在の健康状態、ご希望を丁寧に伺います。再建の適応や時期、術式について詳しく説明します。

2.術前検査・プラン決定

CTや超音波などの画像検査を行い、再建に必要な皮膚や脂肪の状態を確認します。最終的な手術方法と時期を決定します。

3.手術

 一次再建の場合はがん手術と同時に、二次再建の場合は別日程で行います。術後はドレーン管理や傷のケアを行い、数日間の入院が必要です。

4.乳頭再建・左右バランス調整(必要に応じて)

乳頭や乳輪の再建を追加で行ったり、反対側の乳房のバランスを整える手術を行うこともあります。

当院の乳房再建の特徴

当院では形成外科専門医が在籍し、美しさと機能性の両立を目指した乳房再建を行っています。見た目の自然さはもちろん、術後の違和感や左右差にも配慮し、患者さまのご希望に寄り添ったオーダーメイドの手術を提供しています。また、乳腺外科との連携や、術後のフォロー体制も整えており、長期的に安心してお任せいただける環境を整えています。

保険適用と費用のご案内

現在、日本では一定の条件を満たす乳房再建手術は健康保険の適用対象となっています。特に人工乳房や自家組織を用いた再建も保険の範囲内で対応可能で、さらに高額療養費制度を活用することで、自己負担を抑えられるケースも多くあります。費用や手続きについては、カウンセリング時に詳しくご案内いたします。

よくあるご質問と対応

「いつ再建するのがよい?」「左右のバランスは取れる?」「感覚は戻る?」といったご質問をよくいただきます。当院では再建の時期・方法・将来の変化も含めて丁寧にご説明し、不安や疑問が残らないよう十分にサポートいたします。再建後も生活の中での不安を感じた際には、いつでもご相談いただける体制を整えています。

あなたらしさを取り戻す再建医療

乳房再建は「見た目の回復」にとどまらず、「自分らしく生きる力」を取り戻すための医療です。がんの治療を乗り越えた先に、もう一度笑顔になれるような選択肢として、乳房再建は多くの方の人生を支えています。当院では、医療的な安全性と、患者さまの心に寄り添う姿勢の両面から、真摯に乳房再建に取り組んでいます。

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