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Face

おでこのリフト

おでこのリフトについて

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手術の適応と必要性

おでこの皮膚と眉毛とまぶたはひとつながりの皮膚です。まぶたが上げにくくなると、眉毛で上げようとするため、おでこにシワができます。それが何十年に渡って続くと、深いシワが刻まれたようになります。そのような方に眼瞼下垂手術をすると、逆に眉毛が下がって眉間にしわを寄せ、眉毛と目の間隔が狭くなり、こわい顔つきになる方がいらっしゃいます。これは手術前にシミュレーションできます。もし眉毛の下りが高度に起こる場合は、眼瞼下垂手術をする前におでのリフトをする必要性が出てきます。

手術の流れと効果

手術はおでこの毛の生え際に沿って15cmくらい皮膚切開を入れ、皮膚の下で前頭筋(眉毛を上げる筋肉。この筋肉の収縮によりおでこのしわができる)の表面を眉毛の部分まで剥がします。この部分は局所麻酔がとてもよく効きますので、手術中の痛みはほとんどありません。この手術操作も顕微鏡を用いて行います。それにより出血が少なく、細かな知覚神経も残すことができますので、術後の腫れが少なく知覚の回復も早くなります。

 

次に眉毛の内側にある、皺眉筋(眉間にしわを寄せる、しかめ面をする筋肉)をCO2レーザーメスで切断します。これにより、眉間のしわが出なくなり、怖い顔ができなくなります。この筋肉を切っても後遺症が残ることはありません。最後に皮膚を1から2cm切除して眉毛を上げます。これによりおでこのしわがなくなり、眉間にもしわがなくなるので優しい、平穏な顔つきになります。血を吸い出す管を2本入れて、最後に顕微鏡を使って、最大限の繊細さをもって皮膚を縫合します。

 

この手術は2時間くらいかかり、自費の治療になります。おでこや眉間のしわを気にしている方、眉毛が下がって怖い顔になってきたと感じている方に良い適応があります。

手術方法の変遷と改良

以前は内視鏡下前額リフトといって、髪の毛の中に小さな切開を入れて骨の上で皮膚を剥がして持ち上げる方法を行っていましたが、しわを改善する効果は今ひとつでした。毛生え際から切開する方法は、直接的にしわを伸ばすことができるため、高い効果が得られます。

眼瞼痙攣への応用効果

最近のこの手術は眼瞼痙攣にも良い効果が得られることが分かってきました。眼瞼痙攣とは瞼を閉じる筋肉や眉間にしわを寄せる筋肉が勝手に動いて、目が開けられなくなる原因不明の病気です。おでこのリフトをする時に、眉間にしわを寄せる皺眉筋を切断します。すると眼瞼痙攣によくある、眩しがる症状が取れます。次に皮膚を切除して眉毛を上に持ち上げると、目が開けやすくなります。高度の眼瞼痙攣ではさらにまぶたの筋肉への手術が必要になりますが、今まで治療手段のなかった病気に、美容外科の治療を応用することにより新しい治療法が開けてきたわけです。見かけも改善しますので、今まで治療をあきらめていた方には朗報です。

症例40代女性

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術前

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術後

前額のしわと眉間のしわが目立ちます。最初に毛生え際前額リフトを行い、術後2年の状態は、おでこと眉間のしわがなくなりとても自然な結果が得られました。毛生え際の傷もまったく目立ちません。

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